電磁場中に存在する電荷は、電磁場から力を受けて移動することでエネルギーを受け取ります。
本記事では、ローレンツ力から出発し、電磁場が電荷集団に対して行う単位体積・単位時間あたりの仕事が $\mathbf{j} \cdot \mathbf{E}$ となることを導出していきたいと思います(^^)/
単一の電荷に対する仕事率
電場 $\mathbf{E}$、磁場 $\mathbf{B}$ の存在する空間を、電荷 $q$ の粒子が速度 $\mathbf{v}$ で移動しているとします。
このとき、電荷が受けるローレンツ力 $\mathbf{F}$ は以下のように表されます。
$$\mathbf{F} = q(\mathbf{E} + \mathbf{v} \times \mathbf{B})$$

力が電荷に対して行う単位時間あたりの仕事(仕事率、または電力)$P$ は、力 $\mathbf{F}$ と速度 $\mathbf{v}$ の内積で計算されます。
$$P = \mathbf{F} \cdot \mathbf{v} = q(\mathbf{E} + \mathbf{v} \times \mathbf{B}) \cdot \mathbf{v}$$
$$P = q(\mathbf{E} \cdot \mathbf{v}) + q\{(\mathbf{v} \times \mathbf{B}) \cdot \mathbf{v}\}$$
ここで、外積 $\mathbf{v} \times \mathbf{B}$ はベクトル $\mathbf{v}$ に対して垂直であるため、その内積 $(\mathbf{v} \times \mathbf{B}) \cdot \mathbf{v}$ は常にゼロになります。
$$P = q\mathbf{E} \cdot \mathbf{v}$$
この式から、磁場は電荷の進行方向を変えるだけで仕事を行わず、電場のみが電荷に対して仕事を行うことがわかります。
連続的な電荷分布(電流密度)への拡張
次に、単一の電荷ではなく、空間に連続的に分布する電荷集団を考えます。
微小な体積 $\Delta V$ の中に、電荷 $q$ の粒子が数密度 $n$(単位体積あたりの数)で存在し、それぞれが速度 $\mathbf{v}$ で移動しているとします。

この微小体積 $\Delta V$ 内のすべての電荷が、電磁場から受ける仕事率の総和 $\Delta P$ は以下のようになります。
$$\Delta P = (n \Delta V) \times (q\mathbf{E} \cdot \mathbf{v}) = (n q \mathbf{v}) \cdot \mathbf{E} \Delta V$$
ここで、単位体積・単位時間あたりに移動する電荷量である電流密度 $\mathbf{j}$ は、電荷密度 $\rho = nq$ を用いて $\mathbf{j} = n q \mathbf{v} = \rho \mathbf{v}$ と定義されます。
これを上の式に代入します。
$$\Delta P = (\mathbf{j} \cdot \mathbf{E}) \Delta V$$
電磁場が単位体積の電荷に行う仕事率
微小体積 $\Delta V$ で割ることで、単位体積あたりの仕事率$p$ が得られます。
$$p = \frac{\Delta P}{\Delta V} = \mathbf{j} \cdot \mathbf{E}$$
この $\mathbf{j} \cdot \mathbf{E}$ は、電磁場が単位体積内の電荷に対して1秒間に行う仕事を表します。
導体内部であれば、このエネルギーはジュール熱として消費されます。

まとめ
ローレンツ力から計算を展開することで、電磁場が連続的な電荷集団に行う単位体積あたりの仕事率を求めることが出来ました!(^^)!
今回はこれで以上になります。
ではまた(^^)/~~~


